低糖質食品などで「小麦胚芽」や「小麦ふすま」、「小麦ブラン」といったものを使用した製品を見かけることがあると思います。
今回は、これらを含む食品とグルテンフリーダイエットとの関連についてまとめていきたいと思います。
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小麦胚芽・小麦ふすまとは
ともに小麦粒を構成する一部分で、小麦胚芽は粒の「種が成長した時の芽となる部分」、ふすま(ブラン)は「胚芽部分や表皮といった粒の外皮にあたる部分」に相当します。
粒のほとんどを占めるのは製粉して小麦粉となる胚乳ですが、胚乳の端にあり成長すると芽になる部分が胚芽、その胚芽と粒の表皮を合わせた胚乳の外皮にあたる部分がふすまと呼ばれる部分です。
これらは小麦粉の製粉過程において分離して取り除かれながらも、多くの栄養価が含まれる部分でもあり、さまざまな用途に使用されます。
主な用途
胚芽やふすま部分は、主に以下のような用途に用いられています。
ふすま部分
食物繊維が豊富なほか、たんぱく質、脂質、ミネラル、ビタミンなどが含まれ、糖質制限食やダイエットに適していることから食事に簡単に取り入れられる粉状になったものが製造されています。
胚芽部分
脂質・たんぱく質や特にミネラルやビタミンが豊富で、健康食品に使用されているほか、お菓子やパンの生地などに使用できる粉状・フレーク状のものが販売されています。
また、胚芽部分を圧搾・抽出してつくられる「小麦胚芽油」(wheat germ oil、ウィートジャームオイル)という油があります。
この油には、ビタミンEやリノール酸などの栄養素が豊富に含まれ、高い健康・美容効果があるとして、サプリメントや美容オイル、キャリアオイルとして販売されているほか、化粧品の原材料として用いられています。
グルテンフリーダイエットにおける留意点
これらのふすまや胚芽部分には、胚乳部分と比べると少量となりますがグルテンが含まれます。
そのため、栄養価が高いといっても摂取するのはグルテンフリーダイエットには適しておらず、食事においてはそれらも含めて避ける必要があります。
ただし小麦胚芽油については、精製過程においてたんぱく質は除去されており、安全に摂ることができると思われます。
それでも、「精製が不十分」「製造工程におけるコンタミネーション」といった理由で微量のグルテンが混入する可能性があることから、過敏性が強い場合には影響を及ぼす可能性があります。
セリアック病がある人など少量の混入でも反応するという場合には、摂取するのは控えるようにする方が良いかもしれません。
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